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金持ち兄さんの日記 > 2009年10月の日記 > 金持ちの証?借金の塊?同じモノでも見方が違う
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最近、不動産情報サイトを見ていたら、次のような物件を見つけました。
価格は1億4,800万円で、延べ床面積が400平米以上もあるという、まるで「お城のような家」です。
上の間取りを見ていただければ分かるように、もちろん、内装についても「お城のような造り」になっています(笑)。
この家に住んでいる人は、一体、どんな人なのでしょうか?
こういう家を見ると、「この家に住んでいる人は、どんなお金持ちだろうか?」と普通なら感じると思いますが、僕の場合は、この家を見てまず感じることは、
住んでる人には、あとどれくらいの
借金が残っているんだろうか? |
ということです。
この住宅の販売価格は、1億4,800万円ですから、この価格で中古不動産の売買業者から購入したとすると、だいたい10%の仲介手数料や不動産取得税などが必要となるでしょう。
…となると、1億4,800万円+10%=1億6,280万円の購入費用がかかることになります。
これだけの住宅を現金一括で購入できる人は、そういないでしょうから、「住宅ローンを利用して購入している」と考えるのが普通だと思います。
住宅ローン(借金)を利用して購入しているということは、この住宅は、銀行から借りたお金の担保になっているでしょうから、
ということになります。
もちろん、住宅ローンを返済している間に、この住宅や土地の価格が上昇すれば、この住宅を途中で売って、そのお金を銀行に返した後、利益が残る可能性があります。
ですが、今の日本では、住宅や土地の価格が上がるなんてことは、もの凄く珍しいことになっていますから、利益が出る可能性は、とても低いと考えられます。
これらのことを考えた場合、僕にとって、この家と、この家に住んでいる人は、
という風にしか見えません。
もちろん、金融資産が10億円ほどあって、現金一括で支払いを済ませ、余裕でこの家に住んでいる可能性も「全くない」とは言えませんが、その可能性は、とても低いと思います。
また、住宅(家)が負債であるのは間違いないでも書きましたが、住宅を保有していると、毎年、固定資産税(1.4%程)を払わなければなりません。
仮に、この住宅と土地の固定資産税 評価額が1億5,000万円としたら、毎年210万円もの固定資産税を、評価額が下がるまで、払い続けなければならないということです。
それに加えて、経年劣化により、修繕費用が発生すると考えたら、一体、どれくらいお金を稼がなければならないのか、想像もつきません。
例えば、この前、僕が住んでいる家(述べ床面積:100平米位)の外壁の塗り替えをやったのですが、この時にかかった費用が、だいたい120万円くらいでした。
このお城のような家は、僕の家の4倍の広さなので、単純に、修繕費も4倍かかると考えたら、120万円×4倍=480万円が外壁の塗り替え費用として、だいたい、12年毎に必要になるという計算になります。
(リフォーム・修繕には、どれくらいの費用がかかるのか知りたい方は、ホームプロのリフォーム事例が参考になります。将来の修繕積立金の準備や、ぼったくられないための対策として、見ておくといいかもしれません(笑))
そして、このお城のような家に住んでいたら、僕の家のように、安物の家具を置いたり、数百円で購入できる洗濯機やブラウン管テレビを置いたりすることは、できないでしょう。
もちろん、車にしても、一般的な国産車では不釣合いで、レクサスやメルセデス・ベンツなどの高級車でなければ、この家には似合いませんよね(苦笑)。
この家に住んだら、きっと、何から何まで、お城のような家に「似合ったモノ」を置きたくなるはずです。
また、この家に住んでいる人がユニクロにいたら、何だか不釣合いのように感じますし、スーパーで見かけたときに、この家の人が見切り品や特売品に手を出していたら、それもまた似合いません。
また、この家に住んでいる家族がガストや餃子の王将などのファミレスにいたら、間違いじゃないかと、ビックリしてしまうでしょう(笑)。
こういった事を考えると、「普段の生活スタイルにも、もの凄いお金がかかり始める」と、想像できると思います。
ここまで読んでいただいて、もう一度、質問します。
この家に住んでいる人は、
一体、どんな人なのでしょうか?
(どれくらい資産があるのでしょうか?) |
アナタがお金をくんでいるバケツには、穴が開いていませんか?の話で言えば、この家はまさに、穴の開いたバケツである可能性が非常に高いと思います。
家を購入するまでは、貯金もできて、資産が増えていったかもしれませんが、この家に住んでしまえば、今までのようにはいきません。「この家に似合うように(釣り合うように)」、たくさんのお金を使わなければならなくなるでしょう。
こういったことを考えると、この家に住んでいる人が、たくさん稼いで、たくさん消費している人なのか、「お金を持っている人」なのか、怪しく思えてくるはずです(笑)。
少なくとも、「この家に住んでいる=お金持ち(資産がある)」と、すんなりと思うことはできないのではないかと思います。
なお、これは別に、このお城のような家に限った事ではありません。
ごく普通の住宅を購入した場合も、「その住宅(借金の塊)に、釣り合う生活」をするために、今までは楽だったやりくりが、住宅を購入した後に、苦しくなる場合もあります。
・ 住宅購入で守りを固める
・ 住宅(家)が負債であるのは間違いない
・ 住宅購入は慎重に考えなければ危ない
・ 家(住宅)購入のエピソード
・ 消費において、冒険者(リスクを負って開拓する人)にならない
・ 家賃交渉はいよいよ最終段階に…
など、今までにも何度か、住宅購入についての僕の意見を書いたことがありましたが、いずれは、自分の住宅購入の体験を元にして、一つのサイトを作りたいと思っています。
ちなみに、今回、住宅購入についての日記を書こうと思ったのは、読者の方から頂いた下記のメールがキッカケでした。
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はじめまして兄さん。横山(仮名)と言います。
兄さんの日記で、凄く元気が出たというか、救われた気持ちになり、お礼が言いたくてメールさせていただきました。ありがとうございました。
救われたというのは、以前兄さんが「家は負債だ」とおっしゃっていたことで、励まされましたことについてです。
私は既婚で31歳女性(正社員)です。旦那様は33歳の会社員(正社員)です。賃貸住まいで、結婚して3年です。
私の職場では、「家を持つのが当たり前」という風潮で、頭金なしで家を買ったり、70歳過ぎるまでローンを組んでいる人が多いのですが、そんな彼らから、「家を買わなくて不安じゃない?」「家賃がもったいないんだから、買った方がいいよ」とよく言われます。
「主人は転勤があるので…」と、適当にお茶を濁しています。
事情があり、私はもうすぐ退職しなければならず、年収が4割弱減ってしまうので、高額なローンを組むのは、心配で組むことができません。
現在は、月収が主人手取り:35万+私:20万で、主人の給料だけで生活していて、私の収入・お互いのボーナスは、全て貯金しています。
まだ子供に恵まれず、税金が多くゲンナリしてしまいます(泣)。
家を購入すると、ローンの支払いだけじゃないんですよね。
固定資産税や修繕費など、他にたくさんの経費がかかるんですよね。ハウスメーカーさんの言うままに契約して、「シマッタ」となりそうで怖いです。
家は、将来処分したくても売れない、税金は払わないといけない、など後のことも考えないといけないと、兄さんの日記を読んで怖くなり、「今、家を買うのは辞めよう」と思いました。
周りから「家がないのは資格がないのと同じ」とか、「いい年して家がないのは恥ずかしい」など言われたり、将来の子供のためにも、家を買おうかと気持ちが揺れたのですが、家を買ったつもりで、諸費用分を貯金し、子供の教育費にしようと思います。
「家を買わなくてもよい」と気づかせてくれた兄さんには、とても感謝しています。ありがとうございました。
退職後が心配ですが、兄さんの宿題をやって備えます。FXは怖いという偏見を持ってましたが、兄さんのキャンペーン攻略法を読んだら私でもできそうと思いました。
兄さんは私の経済の先生です。身体に気をつけてこれからもたくさん活躍して下さいね。応援しています。
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住宅購入については、人それぞれ考え方が違うと思いますが、僕の個人的な意見としては、横山さんが家を購入せずに、住宅ローンを組まないと決めたことは、とても良いことだと思います。
今までに、何度も繰り返して言っているように、子供の教育費(特に大学)は、かなりの金額になります。
まだ子供が小さいうちは、教育費もあまりかからず、住宅ローンを順調に返済できるかもしれませんが、子供が大きくなっていき、子供にかかる費用が大きくなっていけば、とたんに家計が苦しくなる可能性があります。
実際、前回の日記では、僕の家が年収650万円もあったのに、兄妹の大学・短大進学、そして、サラ金からの400万円の借金が重なったことで、首が回らなくなった話をしましたよね。
もし、このサラ金の部分が住宅ローンに変わっていたとしても、結果は同じだったのではないかと思います。
住宅を購入する場合には、現金一括で購入するか、もしくは、子供が大学に進学する前には、住宅ローンを完済できているように計画を立て、かなりまとまった頭金を貯めてから、購入した方が良いと思います。
それに、今までに繰り返し言っていますが、日本は、既に5400万戸の住宅があるのに、世帯数は4700万世帯しかなく、しかも、新築の建物が1年に100万戸のペースで建っているような状況なのです。
現時点でも、家の数はだぶついていますが、
今後も、少子化によって、さらにだぶつくでしょう。 |
家を資産だと思って購入すると、痛い目をみる人の方が多いのではないかと思います。
ところで、ちょうど最近、僕の母と話したところ、僕の親族が、僕の地元に家を新築しようとしていると話を聞きました。
僕が住んでいた町は、宮崎市街から車で30分ほど離れており、町内に住んでいる子供たちは高校生になると、そのほとんどが、1時間以上もかけて、自転車で高校に通います。
僕が高校生の時には、もし、車で高校まで送ってもらおうものなら、「甘ったれている!」とか、親族などに散々言われたものです(苦笑)。
…しかし、大人になって、そして、名古屋という公共交通機関が発達した都市に来てみて、あれほど「非効率」なことは無かったと思います。
僕の実家がある町に住んでいる子供達が、一生懸命に自転車をこいで、家と高校を往復している間に、都会の子供たちは、電車の中で勉強をしたり、早く自宅に帰って、時間を有意義に使っているのです。
もし、自分に子供がいて、宮崎に住むことになったとしたら、まず、住む場所の選択肢から、僕の実家がある町は外すと思います。
なぜなら、子供に、僕と同じような「非効率」なことをさせたくないからです。
確かに、僕の立場からすれば、馴染み深く、すごし易い実家のある町は、家を建てるのであれば良い場所だと思います。
しかし、そのおかげで、子供が将来、1時間以上もかけて、自転車で高校に通わなければならないのかと思うと、それはかわいそうです。
今度、新築の家を建てようとしている僕の親族は、共に、僕が育った町と同じ町の出身なので、その場所に建てるということでスムーズに話が進むのだと思いますが、
「子供が将来、どの学校に通うようになって、そこに住むということが、どれほどの負担になるのかまで、ちゃんと考えているのかな?」
と、僕は感じてしまいました。
子供が小さいうちに家を建てる場合、ついつい、現時点での親の都合だけで、住む場所を決めてしまいがちだと思いますが、ちゃんと、子供の将来までイメージして家を建てるようにした方が良いのではないかと思います。
この話をしている時に、親と僕との価値観が違うことを実感した会話がありました。
母 : 「従兄弟の○○兄ちゃんが家を建てるとと。だから、新築祝いをあげないといけないと思ってるんじゃけど、何がいいじゃろか?」
僕 : 「てかさ、その前に、新築祝いって言うけど、現金一括で建てるんじゃないだろうから、多分、何千万もの住宅ローンを組むんだよね?それを考えると、お祝いでも何でもないよね(苦笑)」
「そういうものだ」と言われてしまえば、何も言い返せないのですが、僕はどうしても、何千万円もの借金をするって話なのに、「新築祝い」という言葉を使うのか理解できません。
「新しい家での生活を祝う」という意味も込められているみたいですが、それでも、何千万円もの借金の返済がスタートする事を考えると、「新築祝い」という響きに対して、なんだか、しっくりとこないんですよね(苦笑)。
何千万円もの借金をしたことは別にしておいて、新しい生活だけを祝うという意味で、「新生活祝い」の方がしっくりくる感じがします(笑)。
今回の日記では、横山さんから頂いたメールを元に、住宅購入についての僕の考え方を書いてみましたが、横山さんから頂いた
「兄さんは私の経済の先生です。身体に気をつけてこれからもたくさん活躍して下さいね。応援しています。」
という言葉は、とても嬉しかったです。
僕はただ、【現金31万7,450円】FX口座開設 現金プレゼントキャンペーンのように、自分が知っていることで、「これは役に立つんじゃないか?」という事を書いているだけですが、やっぱり、こういう言葉をいただくと、とても励みになります。
そう言えば、民主党が「90兆円を超えるお金が必要で、赤字国債を50兆円ほど発行する可能性がある」と言っていますが、税収は40兆円を下回るかもしれない状況ですよね。その上、既に約600兆円ほどの借金残高があります。
僕の父親がいるとき、父親がたまに、チョコレートなどのお菓子をくれたり、気前よく、お小遣いをくれた事がありましたが、これらの物やお金がどこから出てきていたのかと言えば、やがて、僕らが背負うことになる借金からでした。
父親は、借金をしてパチンコをし、それで得たお菓子や現金を僕らに渡していたのです(苦笑)。
今、国がやっていることは、この話と、何ら変わりがないのではないかと感じてしまいます。
子供手当てなどの財源がどこから出ているのかと言えば、やがて、僕らが返済することになるであろう借金からです。
お金にしてもそうですが、「数字」というものは、誤魔化しがききません。
そう言えば、僕の父親にしても、「お父さんが何とかする!」というのが口癖でしたが、最後には、ごまかしの効かない数字に、父親の言葉の方が打ち負かされてしてしまいました。
来年度から、子供手当てが支給されますが、このお金を「消費」に回すと、後で、大変な苦労が待ち構えているかもしれません。ぜひ、子供たちへの「投資」に使って下さいね。
あと、下記に書いてあるような「生活 防衛策」は、必ずやることをお勧めします。
・ 【現金31万7,450円】FX口座開設 現金プレゼントキャンペーン
・ 家族・お友達紹介制度 錬金術
・ 無料で貰える投資本で、今後の経済を予想する
・ 手数料の改悪が続くイーバンク銀行から、乗り換える
・ プロバイダー料金の見直し
・ 自動車保険の見直し
・ クレジットカードの見直し、保障の見直し
有効求人倍率:0.42倍、完全失業率:5.5%。未だに、仕事を探している人の半分以下しか、求人募集がなく、「イス(求人数)」の数は、全く足りていない状況です。
まだまだ「長い冬」は続きそうです。。
- 住宅購入に関する参考ページ
・ 住宅ローンの金利、住宅ローンの借り換え金利比較
・ 貧乏スパイラル1
・ 貧乏スパイラル2 ・ 住宅購入で守りを固める
・ 住宅(家)が負債であるのは間違いない ・ 住宅購入は慎重に考えなければ危ない
・ 家(住宅)購入のエピソード
・ 「何で中古の家(中古住宅)を買うんですか?」
・ 家(住宅)が負債⇒資産に変わるとき
・ 消費において、冒険者(リスクを負って開拓する人)にならない
・ 金持ちの証?借金の塊?同じモノでも見方が違う
・ 400万円で家を建てる!住宅のユニクロ化が進む?
・ 建物は安くても、維持費が高くて売れないタワー型マンションの最上階
・ 大成パルコンをなぜ選んだのか?将来は、空き家の中古住宅だらけになる日本
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- 生活コストを下げる方法・裏技一覧(もちろん全部やってます!)
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