貧乏スパイラル
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貧乏スパイラル2


前回の日記(貧乏スパイラル1)の続きです。



例えば、貧乏兄さんが30年住宅ローンで新築のマンションを購入したとします。



価格は2500万円として、頭金として800万円を払い、残りの1700万円をローンを組んで支払います。



そして、返済期間は20年間として計算してみます。なお、計算を簡単にするためにボーナス払いやローン金利は考慮しません。




月々のローン返済額:70,833円(1700万÷20年)
管理費・修繕積立金:約15,000円
駐車場代:10,000円(2台分)
合計支払額:95,833円




これだけの金額を20年間払い続けます。




…そして20年の月日が経ちました。


住宅ローンの返済をしている間、会社の業績が良くなく給料が下がったり、ボーナスが支給されないなどの苦しい期間もありましたが、貧乏兄さんは何とか20年後にローンを完済しました。


これでやっと、マンションが自分のものです!




…ただ、もう20年間も利用してきたため、マンションの作りはだいぶ古くなっていました。



そこで、貧乏兄さんは自分のものになったマンションを売り、その売ったお金を頭金にして、その時、新しく売り出されていた2500万円のマンションを購入することに決めました。




それで早速、不動産屋に行って、20年間ローンを払い続けてやっと自分の物にしたマンションが、いったいいくらで売れるかと聞いてみると、下のような答えが返ってきました。



『築20年ですかぁ〜。だいぶご利用されてますね。う〜ん、売れて500万円くらいじゃないですかね?今は不景気ですし日本の人口も減ってきていますから、マンションもなかなか売れないんですよ』




当時、マンションを購入した時の景気が良かった時と違い、今は不景気になっていました。しかも、20年間のうちに少子化が進んだことにより、マンションや住宅をあまり購入したいと思う人がいなくなっていました。



20年間、一生懸命ローンを返済してきて、やっと手に入れたマンションがたったの500万円か…



長年のローン返済で貯金もほとんどなく、資産と言えば、このマンションだけだった貧乏兄さんは、とてもガッカリしました。




その一方で、ずっと賃貸マンションで生活してきた金持ち兄さんは、貧乏兄さんが20年間マンションのローン返済をしている間に、少子化の流れと、時々訪れたマンション不況を逆手にとって、貧乏兄さんのマンションより築年数の新しいマンションを、より安い価格で借りて生活していたおかけで、かなりの資産を築いていました。



『そろそろ、老後のために自分のマンションが欲しいな』



…そう感じた金持ち兄さんは、中古マンションを購入しようと思い、良い物件がないか情報収集を始めました。すると、築年数は20年と結構経っていますが、価格は500万円と手ごろなマンションを見付けました。



なんと、このマンションとは、汗水たらして20年間ローンの返済を続けてきた貧乏兄さんが、やっと自分のものにしたあのマンションだったのです。



金持ち兄さんは貧乏兄さんのマンションを500万円で購入し、死ぬまでそこで生活したそうです。そして、死ぬ時には莫大な資産を築いていたそうです。



一方、貧乏兄さんは、20年間のローン返済によって手にしたマンションを500万円で売った後、その500万円と退職金を頭金にして20年のローンを組み、また新しいマンションを購入しました。そのせいで貧乏兄さんは老後もローンの返済を続けていたそうです。




そして、貧乏兄さんが死ぬ時には、築20年以上が過ぎたマンションが残されていましたが、その他に資産と呼べるものはほとんどなかったということです。



終わり(笑)。




下手な話で申し訳ないですが(笑)、上の話で出てきた貧乏兄さんは、最初に新築のマンションを無理して購入したことによって、貧乏スパイラルに陥ってしまい、死ぬまでそこから抜け出せなくなってしまったのです。



普通の人が無理して新築のマンションなどを購入すると、この貧乏スパイラルに陥る可能性が高いと思うんですよね。



自分にとっての資産は何なのか?自分にとっての負債は何なのか?このことをよく理解していないと、金持ちになるのはまず無理で、どんどん貧乏になっていくばかりだと思います。




昨日も言いましたが、マンションのローンを払っている間は、そのマンションはローン会社のものなのです。つまり、そのマンションは自分の”資産”ではなく、”負債”ということになります。



これは別に住宅やマンションに限ったことではありません。車にしたってそうです。無理なローンで購入して、そのローンを返済している途中の車は、自分の資産ではなくて負債(借金)になります。



ですから、上の貧乏兄さんの話で言えば、1700万円のマンションをローンで買うということは、ローンを払いきって自分の物にしない限り、結局、その間はただ賃貸マンションを借りているのと同じことなので、『現金1700万円をローン会社から借りました』というだけの話と変わりはないのです。




こんな大きな金額の借金だからこそ、子供の将来や返済が難なくできるかどうかを十分に検討して、それから購入するかどうかを決める必要があると思うのですが、前回の日記(貧乏スパイラル1)で書いた夫婦の方は頭金がかなり少ないようで、35年以上のローンを組むそうです。



昨日の日記で『家やマンションについては、これはもう人の価値観の問題ですから、他人に対して何も言わないようにしているんですよね』と書いたように、『他人のことだから…』と言ってしまえばそれまでなのですが、小さな子供がいるみたいなので、とても心配しています…。




兄さんの家庭環境を知ってか、今までに、親の借金で苦しむ方から多数のメールを頂いてきました。


その中には、”親の借金を返済するために、若い頃から夜の仕事や風俗で働いている”という事情を持った方も本当にいて、こんな事情を聞くたびに『理不尽だなぁ』と感じていました。



会社では、経営者(経営陣)の資本配分(お金の使い方)によって、その会社で働く従業員の将来が左右されますが、それと同じように、”家庭では、親の資本配分によって子供の将来が左右されてしまう”ということをもっと考えて欲しいと思います。




日記を読んで下さっている方で、現在子供がいて父親や母親である方は、”自分は家族の将来を決める経営者である”という自覚を持って、家庭を上手く経営していって下さいね。



子供を巻き込んだ貧乏スパイラルに陥らないよう、ローンを必要とする高額な商品を購入する際には十分に検討して下さい。




社長が自分の欲望に負けて、無計画な借金をして自社ビルや高級車を購入すれば、必ずそのしわ寄せが会社で働く社員に来ます。社員のことを考えず、自分の見栄と欲望を満たすことを中心に考えている、愚かな社長になってはいけません。。



そして、特にお金に窮することなく生活できてきた方々は、欲しいものを我慢して、立派に家庭を経営してきた自分のご両親に感謝して欲しいと思います。



子供から1円の報酬も貰うことなく、自分の見栄や欲望を抑えて子供を育ててきたご両親は、一流の立派な家庭の経営者(経営陣)だと思います





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貧乏スパイラル1
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