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綱渡りの父親の「人生の黒字化作戦」


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父親の健康管理については、国民健康保険の加入者が受けられる公的な健康診断と、あとは、献血血液検査結果でやっています。なるべくお金をかけずに、効率よく管理するという方法です。



一般の病院で検査目的で受けると、血液検査の値段は、かなりしますので、お金をかけずに、世の中のためにボランティアをしながら、健康管理をしたい人には、献血はお勧めです。


実際に僕も、だいたい3ヶ月くらいの感覚で、定期的に献血をやっています。先月の東日本大震災の後も、少しでも被災地の方の助けになればと思い、すぐに献血に行きました。血液は、長期保管ができないなま物ですからね。



献血では、複数回献血クラブというインターネットサービスが利用でき、これを活用することで、遠隔地から父親の健康状態を管理することができます。それで、約3ヶ月毎に、献血に行くようにと言っているのですが…




父の血液検査結果




ご覧のとおり、12月の献血から、たったの4ヶ月程度で、いくつかの数字が大幅に悪化しています。ちなみに、僕が会いに行った8月にも、一緒に献血をしに行きましたが、その時の数字は、12月のものと、ほとんど変わりがありませんでした。


なぜ、短期間のうちに、これだけ急激に数字が変化したのか…この質問に対する答えは、血液検査結果が教えてくれています。キーワードは、「肝臓とアルコール」。




2ヶ月ほど前、レシートを見ていたら、父親が隠れて、またお酒を飲み始めていることを発見しました。


父親が、どうやって、お酒を飲んでいることを誤魔化していたのかと言うと、お酒を買った分のレシートだけ、僕には送らず、捨てていたのです。




最初のうちは、細かくきちんと家計簿を付けていた僕は、忙しい年末辺りから、父親のレシートの入力が疎かになっていました。しかし、このままではいけないと思い、父親から送られてきていたレシートを家計簿に付けてみると、収支が合わないんです。



例えば、20000円以上を食費として引き出しているのに、レシートが届いているのは、12,000円程度であるとか、数字が数千円〜1万円以上も合いません。しかも、1ヶ月や2ヶ月ではなく、ほぼ全ての月において、数字が合わないのです(苦笑)。



それで僕は、父とこういう会話をしました。





: 「今まで疎かになっていた家計簿を、今回、お父さんに出会ってからの分までさかのぼって、完璧に付けてみた」

: 「へ〜そうか…」



: 「そう…。だけど、数字が合わないんだよね。全く」

: 「そんなはずは、ないやろ。お前に全部、レシートを送ってるんやから…」



: 「なるほど。じゃあ、この話では、お父さんと俺しか関わる人がいないんだから、お父さんが送ってくれたレシートを、俺が捨てたか、無くしたかということになるよね?

: 「それは、分からんけども…」



: 「…俺が捨てたり、無くしたりするわけがないやろ!お母さんやったら、こんなくだらない嘘で騙せたかもしれないけど、俺は騙せない。おかしな点があれば、納得がいくまで説明を求める。中途半端に、なぁなぁで済ませたりはしない」

: 「………」



: 「もう、こんなくだらないやり取りは、いい加減、止めにしようよ(苦笑)。レシートは捨てたか、貰ってないかで、全部は送ってないでしょ?」

: 「いや、全部、送ったて!」



: 「あのねぇ!もう一度、言うよ。このレシートを送ったかどうかって話は、俺かお父さんしか、関わってない話。つまり、お父さんが送ったのにレシートがないってことは、それはつまり、俺が捨てたか、無くしたかってことになる。答えは、2つに1つなんだよ

: 「そんな事を言われても、送ったものは、送った!」



: 「じゃあ、俺が捨てたか、無くしたかってことになるわね?でも、俺の性格はよく知ってると思うけど、こんな大切なものを無くしたりとか、ましてや、捨てたりすることはない。答えは2つに1つなんだから、俺に原因がないのであれば、お父さんしかないやろ!」

: 「………」



: 「俺は、お母さんとは違うんだよ?そうやってしらばっくれて、お母さんの場合は、なんとかやり過ごす事ができたかもしれないけど、俺には、その方法は、一切、通じない。俺がお父さんの言葉を信じるときは、客観的な証拠があるときだけ。それ以外は、納得しない

: 「えぇ〜そうか。お父さんは、そんなやり方は、良くないと思うけどな」



: 「どう良くないのか、俺には全く分からない。家計簿の数字が証明していることと、お父さんの言うことと、どっちの方が信用できる?…そんなことは、すぐに分かることやろう!数字という客観的なものが合わないのに、どこの誰が、人の言葉を信じるんだよ!」

: 「お前みたいに、数字やカネばっかりを信じてたら、人生はうまくいかんぞ」



: 「あのねぇ!俺が誰に対しても、こういうやり方をしてると思ってるの?お父さんが特別に信用できない人だから、こういう客観的な数字だけを信用するような事をやっているんだよ。

実際に今も、お父さんが嘘をついていることを、家計簿の数字が証明してるやろう。それに、自分でも、自分が嘘を付いていることは、十分に分かってるはずや!」

: 「………」



: 「レシートを貰わない。貰ったレシートを捨てる。どうして、こういう事をするのかと言えば、俺にそのレシートを送ると、自分にとってマズいからでしょ?例えば、お酒を飲んだり、タバコを吸ったり、パチンコに行ったり。全部、分かってるんだよ?」

: 「パチンコには、行っちょらん」



: 「じゃあ、お酒とタバコは?」

: 「………」



: 「…言わなくても、分かってるよ。そう簡単に止められるものではないし、俺に隠さないといけない物のレシートなんて、そうそう思い浮かばないからね。でも、なんでや?酒もタバコも止めて、頑張ると言ってたやろう。そして実際に、しばらくは止めていたはずや」

: 「お父さんだって、飲みたくなる時もあるわ」



: 「ううん、違うでしょ。たまに飲んだり、吸ったりしていて、こんなに家計簿の金額が合わなくなるはずはない。この金額から判断すると、常習的に、飲んだり吸ったりしているはずや

: 「………」



: 「なんで、こんなくだらん嘘をつくんや。人を騙すようなことをするんや。お酒を飲んだ、タバコを吸った、それを正直に俺に言ったら、それは、怒ると思うよ。でも、それで良いやろう。人を騙して、こんなやり方をするくらいなら、堂々とレシートを出して、怒られたらいいじゃない?」

: 「………」



: 「人を騙す。嘘をつく。しらばっくれる。開き直る。飲む。打つ。吸う。正直に言って、これを直さない限り、俺は、お父さんとは一緒に居られない。

もう、あんまり時間がないんや。前にも話したように、俺だって、結婚もしたいと思ってる。しかしそれは、今のお父さんとは、終わりにするということ。自分の妻子を巻き込むわけにはいかない」

: 「…分かっちょる」



: 「表面上だけで分かってると言っても、仕方が無いんだよ?俺だって、いつまでもは、こんな事を続けてはいられない。

自分の結婚、つまりは、奥さんと子供と、お父さんとの繋がりとのどっちを取るかと言われたら、俺は迷わず、奥さんと子供をとる。だから、そうなる前に、真人間にならないと」

: 「………」



: 「それと、なぜ、止めていた酒を再び飲み始めたのか。この疑問に対する回答は、だいたい想像が付いてる。今年の正月、伯父ちゃんのところに挨拶に行ったとき、伯父ちゃんのところに泊まったよね。帰ればいいのに、なぜ帰らなかったの?」

: 「もう夜も遅かったし、伯父ちゃんが泊まって行けと言うから…」



: 「ううん、違うでしょ。そこでなんで、また嘘をつくの。お酒を飲んで、飲酒運転になるからでしょ?だから、泊まったはずや。実は、伯父ちゃんのところに泊まったと聞いた時から、俺はまた、酒を飲み始めるんじゃないかと危惧してたんや

: 「…それは違う」



: 「ホントに?伯父ちゃんは優しいから、お正月の今日くらいなら、という気持ちで飲ませることは、だいたい予想がついていた。

でも、お父さんは、今、運転手として働いていて、数ヶ月前、酒を飲んでいないときには、指先が震えていて、アルコール中毒の様子があった。この状況で、また酒を飲むことを始めたら、どうなる?

仕事はクビになるやろう。運転手として雇用しているのに、どこの経営者がアル中で指先が震えているような人を雇う?その症状が見られたとたん、お父さんは、クビや

: 「………」



: 「だから俺は、たった一杯でさえも、酒は飲ませたくなかった。麻薬と同じで、しばらく止めていても、また一回だけとやってしまえば、また常習になってしまう。だから、アルコール「中毒」と言われるんだろうから。

実際に、レシートを誤魔化す頻度とか、レシートに載っているお酒から判断すると、お正月を機に、酒を飲んでいるであろう頻度が増えている。それまでは止めていたのに、正月からは、また常習になってる。

だから、分かってるんだよ。正月をキッカケに、また常習的に、お酒を飲み始めたやろ?」

: 「…そうやったかもしれん」





以上ですが、この会話を既にしていたので、常習的に、お酒を飲んでいたであろうことは、だいたい、予想が付いていました。

そして、12月からたったの4ヶ月で、急激にアルコールや肝臓に関する数字が悪化していた原因も、もちろん、すぐに予想がついていました。



いくら父が僕を騙そうとしても、レシートや家計簿、血液検査の数字は正直ですから、騙すことができません。



さっきの会話を見ていると、まるで、警察や取調べのような印象を受けますが(苦笑)、こうやって、「兄さんには、絶対に嘘は通じない」ということを徹底的に理解してもらわないと、何度も何度も、父は僕を騙そうとするでしょう。


自分の意思で、人を騙すことを制止することができないのであれば、強制的に、騙すことができないようにするしか方法がありません。


「嘘をついて誤魔化すことは、不可能だ」と、最初から、嘘をつくという選択肢をなくすしかないのです。




先ほど、「自分の結婚を考えれば、時間がない」と言いましたが、もう1つ別の意味でも、父には時間がありません。


また、伯父さんのように、「ちょっとくらいお酒やタバコを許してあげても…」という方もいるかもしれませんが、それは、「やりたくても、できない」のです。


それはなぜか…「コレステロールが320以上もある…」この数値を見れば、分かる人には分かると思います。どうして、時間がないのか…




「お金がない人が病気になれば、その結果、どうなるのか?」




突然、無防備なアナタを襲う「介護難民・介護貧乏」を見て頂ければ分かるように、僕は、この状況になった家族の苦しみを、間近で見てきました。5年、10年と続く介護は、精神論や情だけで、なんとかなるものではありません。


「介護貧乏は、もうそこまで来ています」医療の現場からでも書いたように、高齢になった親の介護については、ものすごい精神的・経済的な負担を伴います。




父が今の状態で、糖尿病や肝臓の病気などで失業し、お金もないし、健康状態もかなり悪いとなれば、それはつまり、「誰かの介護が必要になる」ということを意味します。


そうなった結果、どういう影響が考えられるのかを思えば、「ちょっとくらい…」なんて答えにはならないのです。今の状態で、父の介護が必要な状態になれば、誰も看てくれる人なんていないでしょう。




今までの父の人生が黒字であれば、長期に渡る精神的・経済的な負担を覚悟で、看てくれる人はいたと思いますが、そうではないようにしてきたのは、他の誰でもない父自身ですから、この責任は、自分でとるしかないと思います。



人を騙す。嘘をつく。しらばっくれる。開き直る。飲む。打つ。吸う。



これによって、人生を赤字化してきたのに、介護が必要になった時には、誰かに面倒を看てもらえるほど、世の中というものは、甘くはないと思います。




今の状態で、父が病気になれば、無縁社会…僕の父は「無縁死」するのだろうか?で書いたように、結果的に、無縁状態になり、無縁死する可能性も高いと思います。


しかし、5年、10年と僕が生活やお金を管理することで、父の人生を黒字化できれば、親族に惜しまれながら、あの世に行くという最期も可能だと思っています。




…ただ、今までの日記を読んでいただければ分かるように、お金の管理の方は上手くいっていても、父の人間性の管理や、生活の管理が上手くいっていません。


それに加えて、健康状態も悪くなっているので、まさに、




「綱渡りの人生の黒字化作戦」になってきています。




このまま父の人生が「赤字」で終わるのか、それとも、最期の最期で「黒字」にすることができるのか、それは、僕にも分かりません。どちらの結果になるのかは、今後の父の選択次第でしょう。





ところで、前回の日記(「家族という鎖」には、もう昔のようには縛られない…)を書いてから、興味深いメールを頂きましたので、この場で回答をしたいと思います。




**********************************

管理人 様

今日は。東野(仮名)と申します。

お父さんの事を決して、援護するつもりもないのですが、管理人さんの日記に書いてありましたよう、管理人さんは、重箱の隅をつつく程の細かい性格をしていますね。

私もそうなので、何とも言えませんが……



その事で直感的に思われた事は、「お父さんとの相性が良くないだろう」って事です。


普通は、父親が駄目でも、母親さえしっかりしていて、「こんなお父さんだけど、私が頑張るから許してあげて」というような感じの母親だと、子供の心は、そこまで追い詰められずに、救われるはずだと思うんです。



ですが、管理人さんの場合は救われず、「お母さんは、離婚する事を嫌がったのに、子供が離婚話しをすすめた事の凄さを、心理学的には、どう考えればよいのだろう」と感じました。


私も細かい性格なので、憶測や想像上では、分かるつもりではありますが。



管理人さんは、お父さんを超えてしまわれたので、姑息としか感じられなくても、お父さんから見たら、まだ子供なんでしょうね。

だから、身の程知らずの親だとしても、結婚の心配とか口にするんですよ。



それを切り返して、父親の落ち度を責めれば、当然つまらない親でも、人は感情の生き物なので、受け入れられないといった悲しみや苛立ちなどから、余計に、うまくゆかなくなってしまうものですよね。




私の父親なんて、ただの一度も心配してくれた事も、向こうからは一度だって話しかけてくる事はないから、それからすれば、まだ有難いと思いました。私も、父親との相性は最悪です。


3日まともに口をきけば4日目には衝突し、何にも生み出さない相性という事が固定化してきた6年程前からは、私からも、口はきかなくなってしまいました。

でも、同じ家に住む他人のような親子でも、やっぱりこんな親でもいてくれた方が救われます。


それほど人間ってのは、孤独に耐えられない、悲しい性のようなものがありますよね?!だから、仲の良い親子が羨ましいです。



父親と何年ぶりかで再会する時まで、日記でも分かるけど、お父さんの事を心配し、こんな親でも好きだと、書いてありましたね。


しかし、実際に再会してみると、やっぱり変わらないし、もう生理的に駄目だというところまで来たなら、どうしようもないと感じました。



人間って悲しいかな、皆それぞれに難癖があるし、親との相性もあります。

そして、「自分では、こうしては駄目だ」と分かっていながらやってしまう(聖書では、この事を、もはや自分ではなく、自分の内に住む罪だと言っています)、ことも多々あると思います。



お父さんも、変わりたくても変われない、自分の内に住む罪を持たれた人だと思います。
罪深い、悲しい人なんでしょう。



しかし、こんな父親でもいてくれたから、自分の今の成功がある事を切り離して考えたとしたら、人として終わりだと思うのです。

自分の理想像とは、離れすぎた親でも、今の自分の成功を有難く思わなければ。



もし、管理人さんが成功していなければ、「親を呪い、運を呪い、世間が悪いといった自分の内に、強いマイナス思考や、エネルギーを持つ人」になっていなかったとも限りませんし。


今の成功は、運や素質、そして、こんな親でもいてくれた事に、感謝しなければなりません。



お父さんは、お金の管理を任せてくれている事と、働いている事でも、成長していると思います。細かい事まで徹底的に責めず、50点、30点でもあれば、良しとしなければ。


まだあれから、あちこちでお金を借りたりしていますか?
仕事は続いているんでしょう!?


なら、今はこれだけでも、凄い事だと思わなければと思うんですけどね。
ほとほと愛想が尽き果てた時には、今後の生活費の事は大丈夫なのか。




もし、年金と貯金で生活出来ないとすれば、生活保護の相談に行ってみる事を申し添えれば、もうそれ以上、構わなくても良いと思います。


老後の月7万は、最低限の人間らしい生活を送れる程度しかないですが、年金が7万満たない人も多いのが現実ですしね。国民年金の平均受給は5万少しだという事で、それより少ない人も、いるわけで…



結婚の事についてですが、世の中に幸せな結婚をしている人がどれ位いるでしょうか。私は、ほんんどに近い確率で、皆無だと思っています。


私は、もし、自分の結婚しようと思う人の親が駄目でも、あまり気にしないと思います。親が駄目でも、相手の人格や生活は別物だからです。



どんな親でも、この世に一人しかないのも事実だし、血の繋がりは気持ちの中では、恐らく決して切れずにまとわり付いてくるものだから、親子の関係はうまくゆかないより、うまくいった方がいいですし……



管理人さんは、自分の配偶者を飾り物にでも、しておくつもりではないでしょう。
配偶者に格好をつけても始まりません。




恋愛時はたまに会って、享楽的な事を繰り返しているので理想的に見えても、結婚すれば相手の駄目っぷりなんか全部見えてしまうんだから、奇麗事では暮らせません。


昔、付き合いされていた女性は、決して父親の事を受け入れられない人ではなかったはずでしょう。


管理人さんは、もし相手が「貴女の親に問題があるので貴女とは結婚しない!!」と言うような、情のない女性に惚れたりしないと思うんですけどね。


また、そんな物事の分かっていないような、情の感じられないような相手に惚れて、一緒になっても、うまくゆかないと思うんですけどね!?

**********************************





「お母さんは、離婚する事を嫌がったのに、子供が離婚話しをすすめた事の凄さを、心理学的には、どう考えればよいのだろう」と感じました。


これについては、もう一度、あの当時に戻されたとしたら、僕はもっと早く、父と母の離婚を進めていたと思います。



これは父と再会してから、伯父さんに聞いた話なのですが、父は自己破産するとき、450万円ほどの借金を抱えていたそうです。




自己破産の確定証明申請書




あの当時は、まだグレーゾーン金利が適用されていましたから、450万円に年利29.2%の利息がついていたとすると、131.4万円の利息がついていた計算になります。


これを12ヶ月で割ると、利息:10.95万円です。借金の元金を返済すると共に、これくらいの利息を返していくなんて、まず、不可能だったでしょう。


もし、あそこで離婚していなければ、家族全員がボロボロになっていたと思います。伯父さんからこの話を聞いたとき、僕が8年前にした決断は、正しかったと思いました。




東野さんのメールの中では、「心理学的には、どう考えればよいのだろう」という言葉がありますが、僕にはどうも、ここでの心理学という言葉がしっくりきません。


僕が直面していたのは、「現実」であり、学問などという机上の話ではないからです。





続いて、



しかし、こんな父親でもいてくれたから、自分の今の成功がある事を切り離して考えたとしたら、人として終わりだと思うのです。

自分の理想像とは、離れすぎた親でも、今の自分の成功を有難く思わなければ。今の成功は、運や素質、そして、こんな親でもいてくれた事に、感謝しなければなりません。



という部分についてですが、運や素質、そして、こんな父がいたことに、今では感謝しています。



しかし、ここで誤解しないで欲しいのは、「神様に感謝しているということであり、決して、父に感謝しているという訳ではない」ということです。


家族を追い込んだ父、そして、今の父、この人と実際に関わっていれば、そういう想いは、到底、持つことはできません。



また、東野さんは、おそらく、今、僕にお金がたくさんあることを「成功している」と言っているのだと思いますが、これも僕には、どうも、しっくりきません。



人を騙す。嘘をつく。しらばっくれる。開き直る。飲む。打つ。吸う。



この状態である父と再会してから、僕が「成功していて、幸せそうだ」と感じる人は、おそらく、いないと思います。何を持って成功と感じるのか、それは人それぞれ違うものであり、一概に言うことはできないと思っています。



また、僕は今、お金では解決できないものに、苦しんでいるのです。この状態で、成功したから父に感謝すると言うことは、僕にはできません。


少なくとも、父のことについては、今現実として、僕は苦しみ、不幸せなのですから。





細かい事まで徹底的に責めず、50点、30点でもあれば、良しとしなければ。




父が0点→30点、50点へと変化したのであれば、僕も、良しとしたかもしれません。しかし、違うのです。


「人を騙す。嘘をつく。しらばっくれる。開き直る。飲む。打つ。吸う」


といった父の行為は、僕の中では、0点以下なのです。普通の人が当たり前にできることが、まだできていない状態なのです。




重箱の隅をつつく、細かいことまで徹底的に攻める、こんなことなんて、好んでやりたいはずがありません。


時間や労力、心の健康の面から考えて、レシートを送ってもらって、家計簿で管理するなんてことも、やらないという選択肢が、自分にとっては、一番良いことも十分に分かっています。



しかし、今日の日記で書いた「時間がない」こともあって、嫌々ながらも、こういった管理を行い、嘘がつけないように追求しているのです。


また、過去の母の父への対応を見ていたことも、このやり方につながっています。


なぁなぁで済ませたり、徹底的に追求をしなければ、父はそれに甘えてしまい、繰り返し、繰り返し、人を騙し、嘘をついてしまいます。





東野さんが想像している以上に、父は「すごい人」です。


まだ書ききれていませんが、伯父にお金を返したその翌日に、またお金を借りに行く父で書いた以上に、凄い出来事がまだまだあります。



また、貧困の「治療」は、「予防」よりも、はるかに難しいで書いたような、自分の借金を返済させるために、母を朝から明け方まで働かせるようなことは、普通の人にできることではありません。


生易しい対応では、とても、父を変えることはできないのです。





管理人さんは、自分の配偶者を飾り物にでも、しておくつもりではないでしょう。
配偶者に格好をつけても始まりません。




これがどういう意味なのか、僕にはよく分からないのですが、配偶者に格好をつけるために、父と縁を切ろうなんて、考えたこともありません。


現実として、配偶者を苦しめる可能性が高いから、父と縁を切る結果になる」、と話しているのです。配偶者の人生、子供の人生に対して、僕は責任を持たなければなけません。それが僕にとっての「最優先事項」です。





今までの内容を見て頂ければ分かると思いますが、僕と東野さんとは、考え方が違う部分が多くあります。ですが、東野さんが言わんとすることは、僕にも分かっていますし、とても感謝しています。




今のお父さんを受け入れ、兄さんも、お父さんも、幸せになれないだろうか




おそらく、このことを東野さんは望んでくれていらっしゃるのだと思います。この事については、とてもありがたいことだと思っています。ここまで真剣なメールを送ってくれる人は、そういません。



東野さんのおっしゃることは、「理想的な形」だとは僕も思います。しかし今は、「現実が付いていけない」という状態です。



今の状態から変わることができない父を受け入れれば、確実に、僕の人生には悪影響が出るでしょう。変われない父と、僕の幸せな生活とは、両立できない可能性が限りなく高いのです。




そして、この事ついては、8年前のあの時も、全く同じでした。母、僕、妹の幸せと、あの状態の父を受け入れ続ける生活とは、間違いなく、両立はできませんでした。


当時の父を受け入れ続け、離婚をしないのであれば、僕らが犠牲になり続けるしかなかったでしょう。そしてその結果、家族全員がボロボロになっていたと思います。




夢を見て、東野さんの「理想的な形」を追い続ければ、その結果がどうなるのかは、「僕の家族の歴史が、既に教えてくれている」のです。





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