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軽自動車の安全性リスクと、雪道運転の事故の恐怖


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ネットバンクを利用して、振込手数料を節約したり、プロバイダーの乗換で通信費を節約したり、自動車保険を節約したりと、コスト削減を重視する僕ですが、もちろん、いくつか例外もあり、その一つが「クルマ」です。




僕が乗っている車は、2009年を振り返る「落ちていく者と上がっていく者」(前)に掲載した排気量3000ccのトヨタのアリスト V300 ベルテックスエディションという車です。


この車は、1リッター当たり、たったの6km〜7kmしか走らず、あまりの燃費の悪さに、金食い虫と言ったことがあるくらいです(苦笑)。



もちろん、あの頃に比べれば、自動車保険の見積り比較によって、保険料は劇的に安くなったので、維持費はかなり抑えられていますが、それでもやはり、自動車税は51,000円もしますし、コストパフォーマンスの悪い車であることに変わりはありません。




しかし、「エコ時代」に遅れているこの車も、一つだけいいことがあります。それは、



車体が重い分、頑丈であり、安全性が高い点



です。





「燃費、燃費」とさわがれる今の世の中では、この安全性という大きなメリットについて忘れてしまいそうになりますが、最近、この安全性の大切さをあらためて実感する出来事がありました。





大破した軽自動車(後部座席)


大破した軽自動車(横から撮影)









<始まり>
婚姻届帰省のカップル、凍結道で衝突死…秋田


 9日午後6時頃、秋田県湯沢市秋ノ宮の国道108号で、近くの団体職員(50)の乗用車と、同市桑崎、会社員の女性Aさん(25)の軽乗用車が衝突した。


 Aさんの兄で神奈川県箱根町二ノ平、会社員Bさん(27)と、埼玉県川越市霞ヶ関北、会社員の女性C(31)が死亡、Aさんが意識不明の重体。Aさんの小4の弟(10)が軽傷を負った。


 湯沢署の発表によると、現場は見通しの良い片側1車線の直線道路で、事故当時は路面が凍結していた。


 BさんとCさんは、婚姻届を出すため湯沢市のBさんの実家を訪れていた。4人は、現場近くの温泉に行き、帰る途中だったという。

(by 読売新聞)
<終わり>




<始まり>
衝突事故で婚約の男女死亡=路面凍結でスリップか−秋田

 9日午後5時55分ごろ、秋田県湯沢市秋ノ宮の国道108号線で、会社員の女性Aさん(25)=同市桑崎=の軽自動車が対向車線を走っていたワゴン車に衝突し、軽自動車に乗っていたAさんの兄で会社員Bさん(27)=神奈川県箱根町二ノ平=と、婚約者のCさん(31)=埼玉県川越市=が全身を強く打つなどして死亡した。


Aさんも意識不明の重体となったほか、Aさんの小学4年の弟(10)も軽傷。ワゴン車の男性(50)にけがはなかった



 県警湯沢署によると、現場は片側1車線で、路面は凍結した状態だった。

BさんはCさんを連れ、婚姻届を提出するために帰省していたという。



同署は、軽乗用車がスリップして、対向車線にはみ出した可能性があるとみて、詳しい状況を調べている。

軽自動車はスピンして、後ろからワゴン車に衝突、死亡した2人は後部座席に乗っていた。(2010/02/10-00:01)

(by 時事ドットコム)
<終わり>





BさんとCさんが婚姻届を出すための帰省であり、どういう気持ちで4人がBさんの実家に向かっていたのかを考えると、あまりにも悲しい事故だと思います。


これから、両家に新しい家族が増え、幸せな生活があったと思うと、言葉も出なくなります。本人達はもちろんのこと、家族のみんなが、2人の結婚を楽しみにしていたことでしょう。





この事件を見て、誰もが僕のように思ったはずです。



「神様、時間を戻してあげることは、できませんか」



と…。





実は数年前、僕も雪道を運転していて、車がスリップしてハンドルをとられ、大事故を起こしそうになったことがあります。


ただ、この体験を周りの人には話しても、日記に書いたことはありませんでした。





以前、嫌な体験は全て伝えたい…中古車オークションの体験談の中で、


自分が体験した嫌な事やトラブルは、
日記等で公開して、人の役に立てたい


と書きましたが、今回の交通事故をみて、僕は、雪道での運転トラブルを伝えていなかったことを後悔しました。




なぜなら、「もしかしたら、この車に乗っていた4人のうちの誰かが、僕のその時の日記を読んで、軽自動車や雪道運転についてのリスクを感じ、今回の事故を防げた可能性もあったのではないか?」と思ったからです。



もう、こんな悲しい交通事故は起こって欲しくないので、少しでも多くの人に、軽自動車の安全性や、雪道運転のリスクについて知ってもらうために、今日の日記で、僕が雪道運転で事故になりかけた時のことを書きたいと思います。





…あれは、数年前の冬でした。



僕は、三重県の知人のところに行って、車で帰っていました。


知人との話が盛り上がり、帰る時間が深夜1時くらいになっていたと記憶しています。




右:3車線+左:3車線=合計:6車線の道路を走っていると、珍しく、雪が降り始めました。


僕は宮崎生まれなので、それまでに、雪道運転の恐さを経験したことがなく、雪が降っているのにもかかわらず、「50km〜60km」くらいの速度で、一番右の車線を運転していました。


もちろん、タイヤにチェーンをつけたり、スタッドレスタイヤに交換していたりといった、雪道運転の準備は、僕の車には、なされていませんでした。





僕の前には、ダイハツの軽自動車「アトレー」が、僕と同じくらいの速度で走っていました。



ダイハツ アトレー




僕が走っている道路がどんな状況だったのかを表にすると、下記のようになります。




左車線 中央車線 右車線
ガードレール アトレー


中央分離帯
乗用車 僕の車


大型トラック


大型トラック






6車線の道路だけあって、それなりに交通量も多く、夜に距離を延ばす運送会社の大型トラックも、たくさん走っていました。




そんな状況の中で、しばらく車を運転していると、僕の前を走っていたアトレーがスリップして、中央分離帯にぶつかって、中央車線まで跳ね返りました



僕 : 「オ〜イオイ!あの車、雪で滑ってぶつかってるじゃん!危ないなぁ」




こうやって独り言をいった後、僕は、自分のブレーキを踏みました。



「オイオイ!俺のブレーキもきかんじゃん!!(汗)」




中央分離帯にぶつかったアトレーは、とっさに、逆方向にハンドルを切ったみたいで、また、僕の前に戻ってきていました。このままブレーキが利かなければ、僕はそのアトレーに追突してしまいます。




このまま60kmの速度で、軽自動車に後ろから追突したら…」と考えたら、僕は、真っ青になりました。




そして、このままブレーキを踏み続ければ、確実にぶつかると思った僕は、アクセルを踏み込みました。


そうです。また僕の前に戻ってこようとしているアトレーの間をすり抜けて、僕が前に出ようとしたのです。その状況を表にすると、こうなります。




左車線 中央車線 右車線
ガードレール (ここに移動)


中央分離帯
→→→
分離帯に
ぶつかった
アトレー






乗用車 僕の車


大型トラック


大型トラック






この作戦は上手くいき、僕の車は、また右車線に戻ってこようとしていたアトレーの横をスレスレですり抜け、一番、先頭に出ることができました。



間一髪で、何とか交通事故を乗り切った僕は、ホッとして、ブレーキを踏みました。




「オイオイ!まだブレーキがきかんじゃん!」




今度は、ブレーキが利かないだけでは済まず、ガードレールの方に車がスリップしていきます。




その時にチラリと後ろを見ると、再び、中央分離帯にぶつかって、右車線で横向きに止まっているアトレーと、そして、大型トラックが見えました。




「ヤバイ…アレ(大型トラック)に
追突されたら、死ぬかもしれん」




一瞬、こう頭をよぎりましたが、次はそれどころではなく、左側のガードレールがみるみる内に近づいてきました。




左車線 中央車線 右車線
ガードレール ←←←←
左にスリップ
する僕の車



中央分離帯
悲惨な姿で横向きに
止まったアトレー
乗用車


大型トラック


大型トラック






「ヤバイ…ガードレールにぶつかる!!」




そう思った僕は、とっさに右側にハンドルを切りました。


…すると、ガードレールにぶつかる寸前で、今度は、右に車がスリップし始めました。



さっきはガードレールがみるみる内に近づいてきましたが、次は、中央分離帯のブロックが、僕の目の前にみるみる内に近づいてきます


「これでは、中央分離帯にぶつかる!」と思った僕は、とっさに、反対側の左にハンドルを切りました。




…すると、また中央分離帯のスレスレで、ぶつかる前に車が左側にスリップし始めました。しかし、なんとか、ぶつかる事だけは防げたにしても、これでは、また同じ事の繰り返しです。



結果は、左側のガードレールにぶつかるか、右側のガードレールにぶつかるか、そして、ぶつかって停車した後に、後ろを走ってきている大型トラックに追突されるか…どの結果になったとしても、最悪としか言いようがものでした。




しかし、そこで僕は、自動車学校で学んだあることを思い出します。




「そうだ!自動車学校の先生が、滑ったら、
ブレーキを踏むのを止めろと言っていた!」




ブレーキから足を外せば、このままガードレールにぶつかってしまう可能性もありましたが、僕は自分の記憶を信じて、それまで踏み続けていたブレーキから、足を外しました。




その結果…



ガードレールが30cmほどの所で、車は止まりました





幸い、僕の車や、2度も中央分離帯のブロックにぶつかって、悲惨な姿になったアトレーを見ていた、他の乗用車や大型トラックは、速度を大幅に減速しており、道路に横向きに止まった僕の車につっこんではきませんでした。



しかし、もし僕の車に、後ろを走っていた大型ダンプが追突していたとしたら、もう僕は、こうやって日記を書いてはいないと思います。




まさに、



「死の予感」がした出来事



でした。





この時の出来事以来、僕は、雪が降りそうな日には、運転をしないようにしています。


もし、どうしても運転をする必要がある場合には、30km〜40kmと、他の車に迷惑になりそうな速度で運転することにしています。




目の前で車がスリップして大破した姿や、自分の車がスリップして、死の恐怖を感じた経験をしていれば、誰もが、僕と同じ行動をとると思います。


もし、何も知らずに、50km〜60kmの速度で、雪道を運転している人がいたら、僕は、その人に向かってこう言うでしょう。



「君は、死にたいのか?」



と。一度経験してみれば分かりますが、それくらい、雪道運転は危険なのです。






上の方に掲載させていただいた事故に遭われた方も、警察の話では、「雪道でのスリップが原因ではないか?」と予想されています。


一度、経験した僕には分かりますが、確かに、雪道でのスリップに遭ってしまったのなら、運転技術がどうのこうのの問題ではなく、誰にもでも、「死が近づく」可能性は高いと思います。



実際、僕は何とか助かりましたが、あの時に死んでいた可能性は、否定できません。





「僕は、死ぬんじゃないだろうか?」



と本気で感じたのは、あの時が最初で最後でした。




たとえ、スタッドレスタイヤに交換していたとしても、タイヤにチェーンをつけていたとしても、雪道での運転には、くれぐれも気を付けて下さいね。


できれば、運転をしないのがベストですが、通勤などに利用している場合、それは難しいという人も多いでしょうから、その場合には、大幅にスピードを減速して、安全運転に心がけてください。




また、雪があまり降らない地域から引っ越してきた人は、「雪道の恐怖」を知らない人も多いと思いますので、雪道の運転や、「路面凍結」の看板や電光掲示板があるところでは、くれぐれもスピードを落として、注意しながら運転してくださいね。




雪道でのスリップを初めて経験する
=アナタ&同乗者が死んでしまうとき



という可能性も、僕の体験を見れば、否定はできないことが分かって頂けると思います。





また、「自分は車を運転しない、助手席専門だ」という方も、家族や恋人など、他の人の車に乗るときには、例えば、雪の日には迎えを頼まない、運転させないなど、気を遣ってあげて下さいね。


もし、アナタを迎えに行く途中や、アナタを送っていった帰りなどに、運転者がスリップ事故で命を落としたりしたら、精神的なダメージは、計り知れないものがあるはずです。





雪道(凍結道路)での運転=危険行為だ



ということを、くれぐれも忘れないで欲しいと思います。






そして次は、軽自動車の安全性についてです。


既に、だいぶ文章が長くなっていますが、「今日、言っておかなければいけないこと」だと思いますので、続けたいと思います。




…あれは、僕が一戸建て住宅を探しているときのことでした。




僕は、財政破綻…アナタの住んでいる町は、大丈夫?で登場した「飛島村(とびしまむら)」に、よい不動産がないか探しに出かけていました。


なぜ、飛島村で物件を探していたのかについては、先ほどのリンク先の日記を見ていただければ分かると思いますので、ここでは、説明を省きたいと思います。




飛島村の不動産を回ったり、住みやすい地域なのかを確かめるために、何時間か散歩をしてみた後、僕は、名古屋に戻るために、帰りのバス停に向かいました。




…すると、バス停の近くで、パトカーや救急車、消防車などのサイレン音が鳴り響いていました。


僕 : 「なんだ?なんか事件でも起こったのかな?」


そう思った僕は、現場近くまで歩いてみる事にしました。




だんだんと現場に近づいていくと、一台の軽自動車がとまっていました。車種は、その車の形からホンダのライフか、スズキのワゴンRだったと記憶しています。


僕 : 「交通事故か?」


僕はそう思いましたが、夕暮れ時だったので、周りは薄暗くなっており、よく状況が分かりませんでした。




ですので、僕は何が起こっているのかを確認するために、さらに近づいていきました。すると、あることに気付きました。




止まっていた軽自動車は、
ベコベコで、走行不能車になっていた



のです。




僕 : 「うわ〜〜っ!乗っていた人は(命は)助かったのか??」



と感じてしまう状態でしたから、それはもう、酷いものでした。あれを見たら、救急車や消防車のサイレンがわんわん鳴っているのも、納得という状況でした。




その軽自動車の後ろから近づいていった僕が、もう少し歩みを進めると、もう一台、車が止まっている事に気付きました。


そうです。その車は、先ほどの軽自動車と、正面からぶつかった乗用車です。車種は、トヨタのクラウンでした。




僕は、軽自動車とぶつかったクラウンの方の状態も確認したいと思い、薄暗い中をさらに近づいていきました。


…すると、段々とクラウンの状態も見えてきました。そして、その姿がハッキリと確認できる距離にまで近づいた時、僕は驚きました。




「えっ!!たったこれだけ!?」




軽自動車の方は、もうベコベコの状態になって、走行不能になっており、運転していた人の安否まで心配されるような状態だったのに、その軽自動車にぶつかったクラウンの方は、少しフロントが凹んで、わずかにボンネットが盛り上がっているだけでした。




「えーーーっ!何なのこの違いは??
車同士がぶつかったのに、こんなにも被害が違うの?」




両車のあまりの被害状況の違いに、僕はビックリしてしまいました。


軽自動車と普通車、または、高級車では、剛性などに違いがあることは知っていましたが、まさか、ここまでの「差」があるとは予想していませんでした。




人間の身体の状況で例えるのであれば、「重症で危篤状態」と「軽いケガ」くらいの違いです。


実際、軽自動車の運転手は、既に救急車に運ばれて、いませんでしたが、クラウンに乗っていた夫婦は、まるで何もなかったかのように、警察に事情を説明していました。


それくらい、僕がそこで見た、軽自動車とクラウンの被害状況には、「差」があったのです。





…と言われても、いまいち、想像ができないと思いますので、次の画像を見てみてください。

上の方で大破した軽自動車とぶつかった、排気量2500〜3500ccのエルグランドです。


















上に掲載した記事を見てもらえば分かるように、この対向車に乗っていた人は、全くケガもしていませんでした。軽自動車に乗っていた4人の酷い状況を考えたら、「信じられい…」と思う人も多いはずです。



しかし僕は、飛島村で見た軽自動車とクラウンとの追突を思い出し、両車の被害状況の差が車のサイズや剛性から考えて、エルグランドの運転手が無傷だという話は、十分に起こりうる話だと思いました。





軽自動車は、自動車税も7,800円で、燃費も良く、「維持コスト」を考えた場合、これ以上の選択肢はないと言ってもいいくらい、優れています。


経済合理性を考える僕ですから、当然、軽自動車に乗ることを検討した事もありますが、どうしても、あの「飛島村の出来事」が頭から離れず、軽自動車に乗ることはありませんでした。




軽自動車は、排気量:660cc&馬力:58ps程度という性能で、最大、大人4人を乗せて走らせることができます。


これだけの性能で、最大4人を乗せて走らせるためには、当然、車体の重量をいかに抑えるかが重要になってきますから、実際、軽自動車は重量:810kg程度となっています。




それに対して、クラウンの重量は約1600kgです。


そして、今回の事故の対向車であったエルグランドの重量は、最大で約2200kgにもなります。


また、当然、重量が増した分だけ、これらの車の剛性(安全性)も上がっています。




810kgの重さしかない軽自動車と、こういった重量の車がぶつかれば、被害が同程度では済まないことは、誰にでも想像ができると思います。当然のことですが、



軽自動車より、乗用車の方が、はるかに安全



なのです。





不景気になり、軽自動車は相変わらず、大人気なようですが、既に乗っていらっしゃる方は、くれぐれも安全運転を心がけ、また、これから車の購入や乗換を考えている方は、今日、日記に書いた内容も考慮して、車選びを検討して欲しいと思います。



僕の母も、田舎で軽自動車に乗っていますが、くれぐれも運転には気をつけるようにと、電話をしておきたいと思います。





最後に、昨日、雪道の事故によって、天国に発たれた2人のご冥福をお祈りしたいと思います。

お2人が僕に、この日記を書くキッカケを下さったおかげで、この日記を目にしたたくさんの方が、交通事故の予防、そして、安全運転に目覚めると思います。


参考ページ : 税金・維持費が安くて人気の高い「軽自動車のリスク」とは?





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