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金持ち兄さんの日記 > 2009年3月の日記 > 「不景気になってくれて、本当に良かった」と思う事とは？
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「不景気になってくれて、本当に良かった」と思う事とは？
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通常、不景気と聞くと、悪いイメージばかりが思い浮かびますが、「不景気だからこそ、気付くこと」もあり、それを考えると、不景気になってくれて良かったと感じることもあります。
最近僕は、会社の余裕資金を利用して、不動産投資をしてみようと考えていました。「本業以外の収益源を作ることで、会社経営のリスクを分散させよう」と思ったのです。
それで、僕が不動産投資の対象として考えていたのは、ワンルーム(区分売り)マンションやアパートではなく、一棟売りマンションや一棟売りビルといった大きな建物でした。
ただ、一棟売りマンションや一棟売りビルともなると億単位が当たり前で、当然、かなり値段が張ります。借金嫌いの僕でも、さすがに、ある程度は借金を利用しないと購入できないと思っていました(;^_^A。
それで、不動産関係の本を１５冊くらい読みながら、同時進行で、色々な物件の資料請求をしたり、実際に見て回ったりしていたのですが、なかなか「リスクが低くて、安定した家賃収入が得られそうな不動産」には出会えませんでした。
そんな時、不動産投資の勉強のために読んでいたある本で、「借金返済に行き詰まり、差し押さえになって、強制売却された競売不動産であれば、安く購入できて、リスクが低く抑えられる」ということを知りました。
そこで早速、僕はアットホーム：競売・公売など物件検索を利用して、競売物件で良さそうな物件がないものかと調べ始めました。
その途中で、約７０００万円くらいの４階建てのビルが気になり、目が止まりました。
築年数もそこまで古くなく、鉄筋コンクリートであるため、建物としては頑丈な上に、名古屋でも住みやすい地域にある物件だったので、「良いんじゃないかな？」と思って気になったのです。
そこで僕は、その物件についての詳しい資料を調べ始めました。
物件の詳細は、上に記載した画像のとおりですが、見ていただければ分かるように、占有者がいますから、この不動産を競売で落札した後、その占有者とのやり取り(退去してもらう等)が発生するという面倒な物件です。
ですから、「どういう占有者がいるのか？」を知りたいと思い、この物件についての資料を見てみました。
上の画像を見て頂ければ分かるように、この建物を占有している人は、この物件を所有している有限会社の代表者(社長)一家でした。
つまり、ビジネスでの借金が返済できなくなり、会社で所有していたオフィス兼自宅を、債権者(例：銀行等)に差し押さえられてしまったというわけです。
競売資料の関係人の陳述等を見ると、有限会社の会長夫婦(祖父母)が４階に住んでいて、３階には、有限会社の社長(会長の息子)夫婦とその子供達５人が住んでいることが分かります。
建物の外観の写真も見たのですが、「どんなお金持ちが住んでいるんだろう？」と思ってしまうような、とても立派な建物でした。
しかし、かなり立派な建物というだけあって、一つ大きなデメリットがあります。
それは何かと言うと、住宅(家)が負債であるのは間違いないでも書いたように、「不動産は、税金や維持費として、多額のお金が必要である」ということです。
実際、この不動産の固定資産税＆都市計画税を見たところ、年間：約１３０万円というもの凄い税金が毎年、必要なっていました。
しかも、これはあくまでも税金だけであって、メンテナンス・修繕費などの維持費は含まれていませんから、この建物を所有するだけで、相当なお金が必要になることが分かります。
おそらく、この物件を占有している社長＆会長さんは、この建物を建てる(購入する)時には、これくらいの金額は、余裕で負担できるという予想だったのでしょうね。
しかし、会社経営というものは「良い時もあれば、悪い時もあります」から、当然、自分が立てた予想が外れることなんて、十分にありえる話です。
この物件の資料を見た僕は、「今、会社の業績が良いからといって、自分の得意分野でもない不動産投資に手を出そうとしていた自分」が恐くなりました。
しかも、念入りに計算をしていたとは言え、会社を始めてから今までに、一度も利用したことがない、借金まで利用しようとしていたのですからね。
ホント、調子に乗りすぎるのも、ほどがあります(苦笑)。
一棟売りのマンションやビルともなると、満室時の家賃収入が月間：１００万円(年間：１２００万円)を軽く超えることもあり、ついつい、「こんなに家賃収入が見込めるのなら…」と、甘い見通しを立ててしまいそうになりますが、
のですから、リスクについては、敏感すぎるくらいに考えなければいけません。
今回、世の中が不景気になってくれたおかげで、僕はこの競売物件に出会い、自分の考えの甘さに気付くことができました。
もし、世の中が不景気になっていなければ、この物件を所有している有限会社の社長も、借金が返済できなくなって、不動産が競売にかけられるような事態にはならなかったでしょうから、僕は、「不景気になってくれた事に、感謝しなければならない」と思いました。
ちなみに、もしかしたら、今日の競売の話を聞いたアナタは、「子供を抱えて、家を差し押さえられてしまうこの人達、そして、祖父母がかわいそうだ」と思うかもしれませんが、僕は逆で、「こういう風になって。良かったんじゃないかな？」と思っています。
なぜなら、毎年１３０万円もの税金(固定資産税＆都市計画税)を払いながら、この建物に頑張って住み続けた結果、将来、子供達を学校に行かせてあげられなくなったり、何か、他の大切なものを我慢して生活するくらいなら、一度、借金や建物、会社をリセットして、また新たに０からスタートした方が良い、と思うからです。
実際、この不動産の税金として毎年払っている１３０万円と言えば、月にすれば約１１万円くらいです。
この不動産を手放すことによって、これだけのお金が自由になり、また修繕費などの心配をしなくて良くなるのですから、不動産が差し押さえられ、競売にかけられたことによって、むしろ、状況は良くなっていくように思います。
今回の僕がそうでしたが、自分の会社の調子が良いときや、高い給料をもらっているとき、景気が良いときには、
| 自分の中でインフレが起こり、お金の価値が減少します |
が、こうやって不景気になることで、あらためてお金の大切さを実感することができます。そして同時に、
| 自分の中で「バブル」が起こっていたことに気付きます。 |
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そして、「たかだか、現金：５，０００円なんて…」と思ってしまうかもしれませんが、もし、アナタの会社が倒産して失業したり、給料が激減するようなことになれば、「この数千円が、どれだけ大きな価値を持っていたのか？」に気付かされるはずです。
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ちなみに、わずか数千円と金額が小さく見えているとしたら、アナタは、もしかすると、
かもしれません。
実際、お金のない学生当時のアナタにとって、現金：５，０００円や３，０００円といった金額は、大金だったはずです。この頃のお金の価値を思い出し、たとえ、今は小さいと思えるお金でも、確実にゲットして下さいね。
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