一度覚えると恐い「贅沢の味」(1)
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一度覚えると恐い「贅沢の味」(1)


前回の日記では、兄さんの会社の移転について書きましたが、自分の生活コストを押えようと思い、自宅の方も引っ越そうと考えました。

それで、生活コストを抑えられ、かつ、兄さんが望む条件を満たす物件として見付かったのが、下記のような物件です。




家賃3.8万円(駐車場付)の物件

※場所を特定できないようにするため、沿線/駅、所在地を一部未掲載にしています。




築年数は古いですが、30uの広さで、バス・トイレ別、エアコン付で、さらに駐車場まで付いています。しかも、実際に物件を見て知ったのですが、テレビドアインターホンまで付いているという設備の充実ぶりで、内装等もすべてリフォームされていました♪



この家賃でこれだけの充実した条件を備えている物件は、なかなかお目にかかれません。この物件を見付けた兄さんは、早速、この物件を仲介している不動産屋さんに連絡を取りました。




そして、早速、物件を見せてもらうことになり、物件がある現地に向かいました。この時の兄さんは、

「素晴らしい掘り出しもの物件を見付けてしまった!ラッキ〜♪♪」

まさに、こんな感じでした(笑)。




…しかし、物件を実際に見に行ってみると…想像以上に古い。外観は、今ではなかなかお目にかかれないような見た目をしています(苦笑)。そして、ポストは全体がサビ付いていて、その下には大量のチラシが散乱していました。


「このゴミから判断して、住んでる人のマナーは悪い可能性が高いな…」


これを見た兄さんは、一瞬、こう思いました。




しかし、この条件でこの家賃です。こんな事には目をつむり、兄さんは早速 部屋の中を見せてもらうことにしました。そして、まず部屋に入って兄さんが言ったのが、


「くらっ!ココ、昼間なのにメチャメチャ暗いですねー」


という言葉でした。




上の方に掲載した間取り図を見てもらうと、洋間6畳の部屋に、一つ窓があるのが分かると思います。窓があると聞くと、反射的に「昼間は日が差す」と思っちゃいますよね?

でも、この物件は違ったんです。確かに窓はあるんですが、窓を開いて見えるのは、隣に建っている2階建ての民家の壁でした。この物件と隣の民家との間が1mくらいしか離れていないので、昼間でも全然光が入ってこないのです(;^_^A。




しかし、この条件でこの家賃です。これでもまだ目をつむり(笑)、兄さんは早速 部屋の中を見て回りました。



室内をフローリング、クローゼット、バス・トイレ、キッチンなど、色々と見て回りましたが、建物の外観からは想像ができないほどキレイでした。室内設備のほとんどが新しいものに変えてあったのです。

「室内は凄くキレイですねー。とても、約30年前に建てられた建物とは思えないです」

室内を見た兄さんは、案内してくれた不動産のお兄さんに、こう言いました。




住んでいる人の質、建物の外観、昼間でも光が全く差さないことなど、気になる点はありますが、それでも、この条件でこの家賃です(笑)。気になる点を我慢すれば、生活コストを今の半分に抑えることができます。




しかし、この物件を見た数日後には、他の方が入居してしまい、兄さんが借りることはありませんでした。ホント、室内はとてもキレイですから、兄さんが悩んでいる間に、他の方が素早く決断したのも無理はありません。

ではなぜ、兄さんはこの物件を借りようと直ぐに決断できなかったのか?



自分で考えた結果、その理由は「贅沢の味を覚えてしまったから」だと思いました。



一度覚えると恐い「贅沢の味」(2)に続く




2007年07月17日 : カッコイイに対する価値観の変化




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