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金持ち兄さんの日記 > 2008年06月の日記 > 恋敵に負けても、後に良かったと思える恋愛[終]
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恋敵に負けても、後に「良かった…」と思える恋愛[終]
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恋敵に負けても、後に良かったと思える恋愛4の続きです。
僕が昌子ちゃんと再会するキッカケになったのは、共通の友人の結婚式でした。
他の理由であれば参加を断ることもできましたが、さすがに友人の結婚式に呼ばれたとなると、参加するしかありません。おめでたい席に呼ばれて断るのは、よっぽどの事情がない限りは、失礼ですからね。
結婚式の案内状が届いたときに、僕は思いました。
「結婚式には、間違いなく、昌子ちゃんも来るだろうな…」 |
これまでの話を読んでいただければ分かるように、僕は、彼女とは「意識して距離を置く」ようにしていましたから、いざ、彼女と再び会えるとなると、なんだか複雑な気持ちでした。
「もう随分、彼女とは会ってないけど…。今はどう変わっているんだろう」 |
という、会えることに対する期待もありましたが、「やっと落ち着いた恋愛感情が、彼女と会うことによって、また再び蘇るようなことがあるかもしれないと思うと、それはちょっと恐い」とも考えてしまったり…。
ただ、友人の結婚式への参加は決定事項ですから、今さらグダグダ悩んだところで仕方がありません。僕は、自分の気持ちが揺れる可能性を恐れながらも、彼女と会えることを楽しみに待つことにしました。
そして、結婚式当日、僕は、約5年ぶりに彼女と再会しました。
当時も「キレイだなぁ」と思っていましたが、あれから時が経って「大人の女性」になった彼女は、落ち着いた雰囲気を持っていて、さらに美しさに磨きがかかった感じでした。
だいぶ、会っても話してもいなかったので、最初は話すのもギコチなかったのですが、結婚式の2次会辺りからは、段々と話すのにも慣れてきて、普通に彼女と話ができるようになりました。
さっき書いていたように、彼女に再会するまでは、「また好きになったらどうしよう」と心配していた僕ですが、過ぎ去った長い年月のおかげか、意外と気持ちは落ち着いていました。
ただ、彼女に告白した時のこと、そして、恋敵に負けた時のことは、今でも鮮明に思い出せるくらいなので、僕が告白した頃の彼氏と昌子ちゃんの関係は気になっていました。
僕 : 「昌子ちゃんは、今は、彼氏はいるの?」
昌子 : 「うん。もうずっと付き合ってるよ」
僕 : 「えっ、もしかして、”あの時”の彼氏さん?」
昌子 : 「そうだよ。いろいろ遭ったけど、何とか続いてるよ(笑)」
僕 : 「そうなんだぁ…」 |
彼女から、あの当時の彼氏とまだ付き合っているという返事が返ってきた時は、正直、動揺しました。年数的には5年くらいになりますから、そんなに長く2人の関係が続いていることにビックリしたのです。
そして僕は考えました。
「もし、僕が昌子ちゃんと付き合っていたら、5年も続いていただろうか…」 |
と。
ほとんどの人がそうだと思いますが、誰かに恋をして付き合うときは、その度合いは違うにせよ、すこしは結婚のことを意識すると思います。
最初から、「この人とは100%結婚する可能性はないけど、とりあえず付き合ってみよう」という人は、なかなかいないでしょう(笑)。
しかし、自分の経験を振り返ってみれば分かるように、恋愛→結婚にいたる可能性というのは、けっこう低いのが現実だと思います。
実際僕も、誰かと付き合うときには、「将来、この人と結婚するかもしれないなぁ」と毎回思いますが、未だに独身ですからね。若い頃の予定では、今頃はもうとっくに結婚して、子供が2人くらいいる予定だったのですが…(笑)。
こんな感じですから、昌子ちゃんが、僕が告白した当時の彼氏さん(恋敵)とまだ恋愛関係が続いていると聞いたとき、「もし、自分が付き合っていたら…」と考えてしまったのです。
それに、前回の日記にも書いたように、彼女と連絡をとらなくなってからの数年間は、僕にもいろいろな出来事がありましたからね。。
昌子ちゃんと彼氏さん(恋敵)がまだ付き合っていると聞いたとき、僕はもう一つ思ったことがありました。それは、
ひょっとして2人は、お互いに「運命の人」だったんじゃないだろうか? |
ということでした。
「もし仮に、僕が彼女と付き合っていたら、5年も恋愛関係が続いている2人の姿はなかったかもしれない」と考えたら、「僕はあの時にフラレるべきで、というよりむしろ、フラレたことに感謝するべきだ」と思いました。
そして僕は、当時は「ムカツク!」としか思わなかった恋敵に対して、
という感謝の気持ちを感じました。そして、
「このまま2人が結婚までいってくれれば良いなぁ…」 |
と思いながら、結婚式の2次会を終え、彼女と別れました。
それからも昌子ちゃんと連絡をとることはありませんでしたが、友人の結婚式から1年、2年くらいが過ぎた頃でしょうか、2人が結婚するという話を聞きました。
僕は予定が入っていたので結婚式には行きませんでしたが、2人が結婚するという話を聞いたときは、とても嬉しかったです。そしてこの時に再び、僕は彼氏さん(恋敵)に対して、
心の中でつぶやきました。
僕は、昌子ちゃんとのこういう出来事があってから、一つのことを意識するようになりました。それは、
「自分にとって大切な人が幸せなら、
別に、相手は自分じゃなくてもいいじゃないか?」 |
ということです。
若いときは特にそうですが、恋愛では、基本的に自分のことしか考えないケースが多いと思います。
例えば、「あの子はカワイイし性格も良いから、もし付き合えたら、(僕は)幸せだろうなぁ」とか、逆に、「(僕が)好きなあの子が、他の男と幸せにしている姿を見ると腹が立つ」とか。
僕も昔はそうでしたが、昌子ちゃんとのことがあってからは、自分だけではなくて、相手のことを考えるようになった気がします。
例えば、「あの子と付き合って一緒に過ごせたら、僕は幸せだけど、はたして、あの子にとっては、仕事で忙しい僕と一緒にいて、本当に幸せだと感じるだろうか?自分はいいけど、相手には、寂しい想いをさせるだけなんじゃないだろうか?」とか。
そして、「僕と付き合ったら、きっと寂しい想いをさせるだろうな」という結論になったら、
「だったらあの子は、僕以外の人と付き合った方が幸せだろうな」 |
と考えて、「恋愛関係になるより、たまに会って食事したり、遊びにでかけたりといった関係を続ける方が、相手にとっては良いんじゃないか?」と考えるようになりました。
「いい男、いい女」の数は限られていますから、僕のように、「誰かを好きになったけど、他の誰かも同じ人が好きで、恋敵に負けてしまう」という経験をする人は多いと思います。
また、告白したけどダメだったり、相手の気持ちの変化によって、別れを告げられることもあるでしょう。
そういうときは、悲しくて凹んだり、恋敵を憎らしく思ったり、もしくは、好きな相手を憎んでしまうことがあるかもしれません。そういう時に、僕が書いたこの日記を思い出していただけたら嬉しいです。
愛するあまりにストーカーになってしまったり、悲しい事件が起こってしまったりという話もありますが、こういう事件の原因としてあるのは、「相手を想う気持ちを忘れてしまっていること」だと想います。
アナタにとって大切な人が幸せなら、
それは、アナタにとっても幸せな事のはず。 |
僕が経験した出来事のように、自分ではない誰かに道を譲ることによって、結果的に、自分も幸せな気持ちになることは多いと思いますから。
今でも昌子ちゃんとは、友達を含めた数人でたまに会って話したり、メールのやり取りをすることがありますが、彼女の幸せな姿、楽しそうな話を見聞きするたびに、僕があのとき負けた恋敵に、
「こんなに彼女を幸せに、そして、
大切にしてくれて、本当にありがとう」 |
と感じています。
以上、恋敵に負けても、後に「良かった…」と思える恋愛の話でした。
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