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「ワーキングプアU 努力すれば抜け出せますか」の感想


ワーキングプア〜働いても働いても豊かになれない〜
ワーキングプアV〜解決への道〜


に引き続き、「ワーキングプアU 努力すれば抜け出せますか」を見ました。



サブタイトルでは、「努力すれば抜け出せますか?」と書いてありますが、僕は正直言って、努力だけでは、抜け出せる気がしませんでした。


「援助か、犠牲」


少なくとも、この選択が使えなければ、あの状況から抜け出すのは難しいのではないでしょうか。



例えば、


・ 親や兄弟、もしくは、公共機関からの援助を受ける。
結婚(再婚)して、相手からの援助を受ける。
・ 家族と一緒に過ごす時間を犠牲にする。


といった選択がとれなければ、あの状況から抜け出すのは無理なように感じました。




まず、最初に出てきた母子家庭のお母さんですが、「子育てをしながら、昼間は建設会社の事務として働き、夜中はコンビニ弁当の工場で働き、平均睡眠時間は3〜4時間、休みはほとんどなし」という生活は、誰にでもできることではないと思います。



『父は死んだ方が良いんじゃないか…』と僕が思ったあの頃が、まさにこのお母さんと同じような状況で、自分の親とかぶりました。


ただ、このお母さんの場合は、まだ子供が小さいですから、あの頃の僕の母以上の苦労をしているんじゃないかと思います。

そして、昼も夜も働く今の生活が、あと10年ほど続くかもしれないというのですから、なんと言えばよいのか…言葉が見付からない感じです。





彼女がワーキングプアになってしまった経緯、そして、今の状況を見ると、



元旦那は、どこで何してんだよ!!



と思わずにはいられませんでした。事情はどうあるにせよ、1人で子供2人を育てている彼女の生活を見ていると、「不公平感」を感じずにはいられませんでした。




ちなみに、この母子家庭のような話は、実は珍しい話ではありません。


日本の離婚に関するデータを見れば、単純に平均で考えると、現在は「3組に1組が離婚する時代(離婚率:33%)」ですから、離婚をキッカケにワーキングプアに陥るというのは、誰にでもあり得る話だと言えます。




また、若い男女が結婚する場合、単純に統計から考えると、



若い男女が結婚した場合、40%を超える確率で離婚している



ってことですから、「若ければ若いほど、離婚をキッカケにしたワーキングプアに陥る可能性は高い」ってことになりますよね?実際、2つの離婚率で見る離婚の実態にも、




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とはいえ、離婚の結果が母子家庭となると、暮らしていくのはけっして楽ではないようだ。

厚生労働省の「国民生活基礎調査」(2003年)によれば、母子世帯の平均年収は1997年の229万円から、2002年には212万円とさらに下がっている。


一般世帯の平均年収は、およそ600万円で、高齢者世帯でも約300万円。

子育てサイクルのまっただ中での、この数字はかなり厳しいものがあるだろう。


しかも、事実上の母子家庭手当である児童扶養手当は、2008年から、5年以上受給している場合カットされる可能性が出てくる。

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(※子供が3歳になってから、5年以上児童扶養手当をもらっている世帯は、今年の4月から、最大で半額まで減額されることが決定しています)




と書いてありますし。。結婚相手の経済力については、いざ離婚となった時の慰謝料や子供の養育費のためにも、かなり重視しておいた方が良さそうに感じました。




(介護福祉士の専門学校に)行きたくても行けない。勉強したくてもできない。それをこう…簡単に、”自助努力”と言われたら、じゃあ………こうやって生活している私たちは、”自助努力が足らない”ということに値するのかなって…



僕もそうでしたが、この彼女の言葉を聞いて、やるせない気持ちになった人は多いんじゃないでしょうか。





続いて、北海道に住む2人の姉妹の感想ですが、「何も犠牲にせずに、ワーキングプアから抜け出す」というのは、やはり難しいと思いました。



・ 姉妹のどちらかが、高い収入が期待できる都会で働き、仕送りをする。
・ ある程度、貯金ができたら、お父さんを病院に預けて、両方とも都会で働く。
・ 経済力のあるいい人と結婚し、支援してもらう。



と、僕が思い付いたのはこんなところですが、どれも、「犠牲」が伴う内容となっています。


「家族の誰にも苦労をかけずに、自分も我慢したりせずに、みんなが上手くいくという解決策からは、程遠い内容」ですからね。

最後の「経済力のあるいい人と結婚する」という解決法なら良い気もしますが、需要と供給を考えれば、可能性としては難しい話です。




頑張っても頑張っても、そこにたどり着けない人は、”負け犬”って呼ばれちゃうのかな。それもひどい話だな…



彼女のこの言葉を聞いたときには、胸が痛みました。頑張って調理師の免許を取ったのに、時給が10円しか上がらなかった現実を考えると、こう彼女が思ってしまうのも、無理はないのかもしれませんね。。





続いては、グローバルな国際競争に巻き込まれ、ワーキングプアに陥ってしまった中小企業(自営業)の話ですが、この類のワーキングプアについては、かわいそうだと思う反面、「仕方がない」と思ってしまう面もありました。


ひどい奴だと思われるかもしれませんが、なぜこう思うのかと言うと、もし、僕が彼らと同じような状況になった場合、僕は自分に対して、「仕方がない。自分の力が足りなかったんだ」と思うはずだからです。



「成果を出したら、出した分だけ、お金がもらえる(出した分だけしか、お金がもらえない)」



これが経営者(自営業者)のメリットであり、また、デメリットでもあります。

頼れるものは自分の力だけであり、もし、事業が上手くいかなかった場合には、自分の力が足りなかったと思うしか仕方がありませんし、自分で責任をとる(解決する)しかありません。


今は、数年前までは一流企業だと思っていた大企業でさえ、突然、潰れてしまったり、買収されてしまう世の中ですから、自分でビジネスをやるのであれば、突然、稼げなくなってワーキングプアになるリスクは、常に考えておかなければならないと思っています。




…ただ、ワーキングプアUに出てきた中小企業(自営業)に関しては、「時代が悪かったのかもな…」とは思いました。


あの年代の人達は、1991年のバブル崩壊までの高度経済成長とともにビジネスをやってきた方々ですが、お金があり余っていたあの時代に、「この先、自分のビジネスが厳しくなった時のことを考えて、ストック(貯金資産形成)しておこう」と考えるのは、正直、難しかったと思います。




しかし、僕らは、バブル崩壊後の大不況を知っている世代ですから、「良い時もあれば、悪い時もある。だから、ストック(貯金・資産形成)をしておこう」と考えます。


「超氷河期」と言われていた就職難の頃は、バブルを経験できなかったことを損だと思いましたが、今となっては、「バブルを経験できなくて、良かった」と思っています。

もし、僕がバブル崩壊前からビジネスをやっていたとしたら、彼らと同じように、今頃はワーキングプアに陥ってしまっていたかもしれません。





そして、空き缶を拾って生活している80歳・75歳の無年金夫婦の話については、僕と同世代の人たちにとって、他人事ではないように感じました。



現在は、年金を払っていない人が約4割もいます。


この状況が続くと、当然、将来に年金をもらえない人たちが続出するわけですが、上の夫婦の例を考えると、現在、年金保険料を納めていない人達のほとんどが、将来、ワーキングプア高齢者になってしまう可能性は高いでしょう。




毎日の暮らしの方を重視しましてねぇ……。もう老後なんて、我々にはないと…。年金もらって長生きなんて……まぁ、望みませんでしたしねぇ…




75歳の女性が言ったこの言葉を、


「将来、年金なんて出ないから、払わない方がマシ」

「そんなに長生きする自信もないし、年金には入らなくてもいいや。その分、貯金しとくし」


といった理由で、年金未加入になっている多くの人たちに聞かせたいです。



年金をもらい始める65歳になってから、自分の孫が成人するくらい長い年月まで生きる可能性が、既に今の時点で50%以上あることを、年金保険料を納める現役世代の僕らは、肝に銘じておかなければなりません。





そして、奥さんがアルツハイマー型の認知症になり、年金6万円+公園の清掃で月8万円の収入を得ながら、奥さんを支えている男性(76歳)の話ですが、僕が恐れている状況は、まさにこれです。



この例では、旦那さんが援助をしていますが、もし、この旦那さんがいない、つまり、僕の母のような場合だったら…話が長くなりましたので、これについては、また次回に書きたいと思います。





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期間が2月3日までと締切りが近いのですが、上場キャンペーンなんて、そう何度もある話ではないので、利用してみる価値はあると思います。


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