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金持ち兄さんの日記 > 2008年05月の日記 > 恋敵に負けても、後に良かったと思える恋愛2
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恋敵に負けても、後に良かったと思える恋愛1の続きです。
僕が風邪をひいた時、昌子ちゃんがウチに来てくれた話をしましたが、その後、僕の中では、
「告白をした場合、70%位の確率でOKをもらえるんじゃないか?」 |
と考えていました。
こう考えた理由としては、彼女とは良好な関係が続いていましたし、いくら友達とは言え、1人で部屋に来てくれるというのは、僕が彼女に信頼されていなければ、あり得ない話でしょう。
それに、僕にまったく好意がなく、「単純に、昌子ちゃんが、全ての友達に対して優しいだけだから」だとは、思えなかったのです。
告白してダメだったり、それまでの友達関係が崩れるのは、誰にとっても嫌なことだと思いますが、僕は、気になる女性ができたとき、
ずっと友達でいたいのか?それとも、恋愛関係になりたいのか? |
を自分の中でよく考えて、その結果、前者ではなく後者だと結論付けた時には、
もしダメだったら、友達関係が崩れることを覚悟の上で前に進む |
という選択をするので、付き合いたいと思った人には、腹をくくってハッキリと想いを告げます。
ですから、この時も、彼女は貴重な友達の一人であることは確かだけど、自分が「本当に求めている関係は、友達関係ではなくて、恋愛関係だ」と結論を出し、
「もしダメだったら、もう今までのような友達ではいられないだろうな」 |
と覚悟した上で、彼女に告白することを決めました。
前回の日記から約3ヶ月後、告白するために彼女を呼び出した僕は、たわいもない話をした後、その日、本当に話したいと思っていたことを話し始めました。
本題を切り出そうとした時、いつもの雰囲気ではない僕に気付いたのか、彼女は「どうしたの?何かあったの?」、確かこんな言葉をかけてくれたような気がします。
僕は、そういう彼女の質問に回答することもなく、しばらく黙り込んだ後、静かに想いを告げ始めました。
僕 : 「あのさぁ…実は俺、昌子ちゃんのことがずっと好きだったんだよね」
昌子 : 「えっ…!?」
僕 : 「ビックリするよね?いきなりだし、誰にも言ったことがなかったしさ」
昌子 : 「…うん」
僕 : 「昌子ちゃんが、俺が風邪引いたときに、ウチに来てくれたことがあったじゃん?」
昌子 : 「…うん」
僕 : 「あの時から、いつか告白しようってずっと思ってたんだ」
昌子 : 「…そうなんだ」
僕 : 「俺と付き合って欲しい」
昌子 : 「………」 |
確か、こんな感じで告白しました。
彼女はしばらく黙っていた後、僕に言いました。
昌子 : 「ありがとう…。でも、ちょっと考えさせて欲しい」 |
僕の中では、この場で結論が出ると思っていたので、彼女の答えが少し意外でしたが、
僕 : 「うん。分かった。焦らなくてもいいから、ゆっくり考えてみて」
昌子 : 「…うん」 |
と返事をして、その日は彼女と別れました。
その日から彼女の返事を待っている間は、吉と出るのか、凶と出るのか、毎日が不安でいっぱいでしたが、告白しようと決めた段階で
もしダメだったら、キッパリ諦める。元の友達関係に戻れるなんて考えない |
と腹をくくっていたので、告白したことに対する後悔の気持ちはありませんでした。
ちなみに僕は、こういう風に恋愛で、相手に「待って欲しい(考えさせて欲しい)」と言われた場合、じっくりと待つタイプです。
どうしてそうするのかと言うと、僕と付き合っても良いと本当に思えるのかどうか、相手にもじっくりと悩み、考えて欲しいと思うからです。
相手の返事を待ちきれなくなって返事を要求すれば、自分は、返事について悩み続ける不安の日々から解放されるのかもしれませんが、この場合、相手からOKの返事をもらったとしても、その後、相手の気持ちがすぐに変わる可能性がありますからね。
僕としては、「告白して、OKをもらってから、その人と長い恋愛関係が続くこと」が、本当に望んでいることであって、相手の気が変わって、短期間で終わってしまうような関係は望んでいません。
ですから、相手には、最初にじっくりと考えてもらって、その上で、YES/NOの返事をして欲しいのです。
それに、相手がじっくりと考えた上での回答なら、YESでもNOでも納得がいきますし、気持ちはスッキリします。
こういう考え方なので、僕は告白してからしばらくの間、彼女に連絡をすることもなく、ただじっと待っていました。
そして、もうすぐ1週間が経とうかという頃だったでしょうか、彼女から「ちょっと会えない?」というメールがきました。
YESなのかNOなのか、もらえる返事がどちらなのかは、全く予想できませんでしたが、メールで内容を話すんじゃなくて、ちゃんと会ってから話そうとするところが、やっぱりしっかりしてる人だって言うか、彼女らしいなって思いました。
メールをもらってからしばらくして、僕は、待ち合わせの場所に向かいました。
待ち合わせの場所に向かう途中の気持ちは、「どっちに転んでも、今日で終わりだ」と思っていたので、意外と冷静でした。
…しかし、その後に激しく動揺することになろうとは、この時は思ってもみませんでした…。
僕 : 「なんか、前から少ししか経ってないのに、久しぶりな感じだね(笑)」
昌子 : 「…うん」
僕 : 「そう言えば、ちょっと前に体調を崩したみたいなことを聞いたけど、大丈夫?」
昌子 : 「うん。大丈夫だよ」
僕 : 「そっか」
昌子 : 「…うん」
僕 : 「…この前の話(告白したこと)だけど、考えてくれた?」
昌子 : 「…うん」 |
一応、YES/NOの返事を聞きましたが、ここまでの彼女の雰囲気で、僕にはもう、どういう返事が返ってくるのか分かっていましたが、彼女から返ってきた言葉は、僕が全く予想していなかった内容でした。
昌子 : 「実はね、兄さんと会った少し前の日に、
別の人からも告白されてたのね」
僕 : 「えっ……………!?…そうなんだ」 |
全く予想していなかった彼女の言葉に、僕は激しく動揺しました。それまでの彼女の雰囲気で、「断られるだろうな」とは感じていたけど、
「同時期に告白してしまうなんて…。こんな偶然があるのか!?」
というのが、その時の正直な気持ちでした。彼女は、僕の恋敵となった人がどういう人であるのかを話してくれた後、結論の部分を語り始めました。
昌子 : 「それでね、悩んだんだけど、その人と付き合うことにしたの」
僕 : 「…そっか。。。正直悔しいけど、仕方がないよね」
昌子 : 「ごめんね…」
僕 : 「うん!大丈夫!」
昌子 : 「これからも、友達として仲良くしてね」
僕 : 「うん!今日はありがとう!」 |
彼女と話している時は、頑張って平気なフリをしていましたが、彼女と別れた後、僕は身体の力が一気に抜けた感じで、
と、独り言を言っていました。
もし、ダメだった場合、僕の中では、もう元の友達関係には戻れないことを覚悟していたので、「今日で、彼女との全てが終わった」と思いました。
もちろん、「付き合えないのなら、もう彼女とは絶交だ!」とか、そういう意味ではなく(笑)、経験上、また友達として彼女と付き合うには、ある程度の時間が必要だと思ったのです。
1年、2年、3年…どれくらいの時間が必要なのか、もしくは、もう今日を最後に付き合いはなくなるのか、当時はまったく予想できませんでしたが、とにかく、今後は彼女に連絡したり、会ったりするのは止めにしようと思いました。
ただ、恋敵…つまり、僕が負けた男がどんな人なのかは、すごく興味がありました。
会えるものなら会ってみたいと思いましたし、「彼女を本当に大切にしてくれそうな人なのか、自分の目で確かめたい」という気持ちもありました。
もちろん、もう彼女とは連絡を取らないし、会わないと決めた以上、これは実現の難しいことではあるのですが、人伝えでもいいから、恋敵がどんな人なのかは知りたいと思いました。
その日、家に帰って落ち込みはしましたが、彼女のことを想い続けた、苦しくて切ない日々がやっと終わったことで、清々しい気持ちもありました。
そして、結果は残念だったけど、唯一、嬉しかったことが、彼女がわざわざ僕を呼び出して、直接、僕に話をしてくれたことでした。
誰でも告白されて断るのは、とても勇気がいることであり、直接言うのは避けたいことだと思うので、彼女が、僕に会わずにメールで済まそうと思えば、できたはずです。
しかし彼女は、わざわざ、僕に直接会って事情を説明し、きちんと話をしてくれました。
僕は、帰り道の夕暮れの空を見上げながら、彼女の誠意ある行動を思い出して、こう思いました。
この時は、まさか、後に恋敵と対峙する日がこようとは、
思ってもいませんでした… |
(続く)
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